ERFSを利用した外国人の新規入国手続きについて解説!

新規入国をするためには何が必要?ERFSってなに?

 

未だ新型コロナウイルス感染症が流行している中、世界に合わせて日本の水際対策も徐々に緩和されてきています。

そんな中、今年の2月24日に公表された「水際対策強化に係る新たな措置」に関して2月25日から、ERFS(入国者フォローアップシステム)を利用した外国人の新規入国申請がオンラインでスタートしました。

 

これまでも外国人が日本に新規入国をするためには、事前の申請手続きが必要でしたが、「提出先がわかりづらい」「必要書類が多すぎる」「時間がかかりすぎる」など申請に係るそれぞれの部署に負担が大きかったことが問題でした。

そこで、新たに「ERFS」が導入され、新規入国申請の申請先を「ERFS」に一元化して行われることになりました。

 

今回は、新たに導入された「ERFS」を利用した申請方法や現在の日本への入国の流れを解説していきたいと思います。

 

目次

1.ERFS(エルフス)とは?
2.   入国までの流れ
3.入国前の手続き
3-1.ログインIDの申請
3-2.ERFSでのオンライン申請
3-3.査証申請
4.入国時と入国後の手続き
5.まとめ

 

1.ERFS(エルフス)とは?

 

ERFS(エルフス)とは、入国者フォローアップシステム(Entrants, Returnees Follow-up System)の略で、入国者健康管理センターが行う入国者健康確認システムのことです。

現在、外国人が新たに日本に来る際には、このシステムを利用して発行される「受付済証」が必要になります。

 

ERFSを利用して入国できるのは、以下の①②の両方に当てはまる人のみです。

商用・就労等の目的の短期間(3か月以内)の滞在者又は長期間の滞在者(観光目的以外)

日本国内に受入責任者がある者

それ以外の方にはまだ新規入国が認められていません。

 

通常、外国人が新規で日本に来るときに必要な手続きは、

・ 「在留資格認定証明書」を出入国在留管理庁で取得する

・   本国にある日本大使館や領事館で入国するためのビザ(査証)をもらう

この二つです。

 

しかし、現在は新型コロナウイルス対策のために日本への入国が制限されており、ビザ(査証)を発行してもらうためには在留資格認定証明書があるだけでは足りません。

ERFSを利用して発行した「受付済証」と在留資格認定証明書の両方をもって、入国に必要なビザ(査証)を申請することができるようになります。

 

ここからは入国までの流れやオンライン申請の方法について説明していきます。

 

2.入国までの流れ

 

外国人が日本に新規入国するまでの大まかな流れはこんな感じです。

3.入国前の手続き

3-1 ログインIDの申請

まずは受入責任者がログインIDを取得します。

受入責任者のログインID申請は、こちらのサイトで行います。

受入責任者とは、日本に来る予定の外国人を受入れる機関のことです。

外国人を雇う会社や留学生を受け入れる学校、技能実習生の組合などがこれにあたります。

入管でよく言われる「受入機関」や「所属機関」とほとんど同じです。

 

<入力手順>

①  受入責任者(会社や学校など)の法人番号を入力する

受入責任者が法人であれば、13桁の法人番号を入力します。

法人番号がわからない場合

こちらから調べることができます。

法人の方は②は入力せず③に進みます。

 

②  水際対策措置代替法人番号を入力する

受入責任者が個人事業主や法人番号をもっていない企業・団体の場合には、①は入力せず、②に水際対策措置代替法人番号を入力します。

水際対策措置代替法人番号は、こちらから該当する番号を探して入力します。

この場合、⑩その他書類の欄に証明書等を添付します。

 

③  受入責任者の名称を入力する

法人であれば、正式な法人名や学校名などを入力します。

個人事業主の場合には、屋号または個人名(起業した際に税務署に出した開業届などに書く名称)が入ります。

 

④  受入担当者の名前を入力する

受入担当者とは、受入責任者(会社等)の中で、外国人の受け入れを担当する人です。

 

⑤  受入担当者のメールアドレスを入力する

入力したメールアドレスごとに1つのIDが発行されます。

このアドレス宛にログインIDの通知等が来るので随時確認できるメールアドレスを入れましょう。

※法人の場合、フリーメールは原則不可です(GmailやYahooメールなど)。

ただし、フリーメールしかもっていない場合は、直近の法人事業概況説明書の「法人名」「法人番号」「受付済印」の3点がわかる部分を添付すれば可能です。

 

⑥  確認用のメールアドレスを入力する

ここでは⑤で入力した同じメールアドレスを入力してください。

 

⑦  受入担当者の電話番号を入力する

 

⑧  gBizIDを入力する

gBizIDをもっている場合に入力してください。

ない場合はとばしてOKです。

 

⑨  委任状を添付する

この欄はご本人が入力する場合には関係ありません。

第三者に依頼したときに委任状を添付します。

 

⑩  その他の書類を添付する

受入責任者が個人事業主等で、②に水際対策措置代替法人番号を入力した方は証明書等を添付します。

それぞれこちらのサイトの「番号または証明書」の欄に記載されている証明書等を添付してください。

 

すべて入力し、申請ボタンを押すとERFSからログインID申請受理メールが届きます。

もしもメールアドレスに不備があった場合には、他のアドレスを登録して申請し直しましょう。

また、ID申請時に登録した内容は修正することができません。

誤りがないかどうか、今一度確認してから申請するようにしてください。

 

3-2 ERFSでのオンライン申請

IDを取得できたら、次にパソコンを使ってERFSで入国者の情報を入力し、オンライン申請をしていきます。

こちらの申請も受入責任者が行います。

 

申請をする際、以下の2点を手元に準備して行ってください。

入国者のパスポート情報

入国者の入国待機施設等の住所情報

 

ID申請した後、ERFSから届いたメールに

① 証明書

② 証明書のパスワード

③ ログインのパスワード

の3つが添付されていると思います。

 

<申請手順>

⑴  ①の証明書ファイルをPCにインストールする

 

⑵  ②のパスワードで証明書を読み込む

 

⑶  ERFSのログインページでログインする

申請したログインID(メールアドレス)と③のパスワードを入力してログインします。

 

⑷  受入責任者の情報を入力する

既に記載されている情報が正しいか確認し、新たに住所を入力します。

 

⑸  入国予定者情報を入力する

・外国人の名前(パスポート通りに)

・国籍(ローマ字3文字)

・生年月日

・性別

・パスポート番号

・入国予定日

・入国者のメールアドレス(なくても大丈夫です)

・滞在場所(入国後すぐに滞在する場所)

・滞在場所の住所

これらの情報を入力していきます。

 

⑹  誓約書の確認

必ず「誓約書」を確認し、「同意」ボタンを押します。

 

⑺  入国事前申請を提出する

誓約書を確認後、申請する外国人の名前を登録リストから選び、「提出」ボタンを押します。

 

⑻  受付済証のダウンロード

申請を提出すると約15分後くらいに「受付済証」が発行されます。

入国事前申請の一覧のリストの申請者の欄に受付済証のマークが点灯していればダウンロード可能です。

この受付済証をダウンロードして入国者本人にメール等で送付してください。

 

※ 入国予定の外国人が複数いる場合には、まとめて申請するか一人ずつ申請するかを選ぶことができます。

ただし、まとめて申請した場合で一人に訂正があったとき(パスポートが更新されていたなど)には、全員分を取り下げて再申請しなければならなくなるので注意してください。

 

3-3 査証申請

 

そもそも、日本へ入国する外国人の方は、本国の日本大使館や領事館で入国目的に応じて、ビザ(査証)の交付を受けなければなりません。

通常であれば、在留資格認定証明書などの査証申請書類だけで申請を行うことができますが、入国制限を行っている現在は以下の2点が必要です。

 

① 受入責任者がERFSに申請して発行された受付済証

② 査証申請書類

 

①の受付済証は、入国者本人が受入責任者から送られてきた受付済証をプリントアウトして査証申請をする時に大使館や領事館に申請書類と一緒に持って行き、提示します。

 

4.入国時と入国後の手続き

 

自宅待機期間などの入国後の制限は、入国前に滞在していた国や、ワクチン接種状況に応じて変わってきます。

 

 

入国者は、入国時までにMySOS(入国者健康居所確認アプリ)COCOA(接触確認アプリ)という2つのスマホアプリをインストールする必要があります。

MySOSは、入国者の居場所や健康状態を毎日入国者健康確認センターに報告するためのもので、それらの情報がERFSに連動されて厚生労働省が一元管理することになります。

COCOAは新型コロナの陽性者と接触した可能性についての通知を受け取るアプリです。

インストールしてから特に操作が必要になるものではありません。

 

具体的にMySOSのアプリを使用すると、

・「現在の位置情報」を求める通知が一日複数回届く

・「健康状態の報告」を求める通知が一日一回届く

・ 居所を確認するためのビデオ通話がかかってくる

これら全てに対応しなければなりません。

 

また、入国者については受入責任者が責任をもって健康状態等の管理、指導を行うことが必要です。

もしも、入国者が日々の健康確認等の報告を怠るなどの違反をした場合、「入国者健康確認センター」から受入責任者へ連絡が入ることになります。

 

5.まとめ

今回は、新型コロナウイルスに関する水際対策がされている現在、新たに日本に入国するための手続きに必要なERFSでの申請方法などについて解説してみました。

ERFSのオンライン申請はそこまで複雑な手続きではありませんが、慣れていない人や入国予定者が多数いる場合などは行政書士に代行をお願いするといいと思います。

 

また、自分で進めていくときにわからないことがあった場合、電話で問い合わせすることもできます。

ERFSの問い合わせ先はこちらのページの一番下に載っています。

 

弊所でも申請代行を受け付けていますのでお気軽にご相談ください。

 

 

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