新規入国が可能に!?水際対策緩和についての最新情報!
入国制限が緩和される?!段階的な規制緩和とは?
外国人の新規入国の原則停止は、昨年2021年11月末に導入されたのち、延長されることになり、1月に「2月末まで」となりました。
この入国規制については、「コロナ鎖国」とも言われていましたが、今回はこの規制を延長することなく、3月1日で全面解除する方向で進められています。
国内外で規制緩和論が広がっていることや、ビジネス目的や留学生の入国を求める声が高まっていることから、日本でも感染状況などをふまえて徐々に規制緩和を行っていくようです。
そんな今回の規制緩和の内容について最新の情報をまとめてみたので参考にしてみてください!
目次
1.今までの日本の水際対策
2. 今後の日本の水際対策
3.世界各国の規制緩和
4.まとめ
1.今までの日本の水際対策
昨年11月末から日本はG7で最も厳しい水準の措置をとっており、鎖国状態ともいわれていました。
具体的には現在、以下のような水際対策をとっています。
①外国人の新規入国を原則停止
②ビジネス目的、留学生や技能実習生の新規入国も認めない
③入国者総数は1日3500人まで
④ワクチン接種者も含めて一律7日間の待機期間(当初は14日間)
⑤入国の際に受入れ機関が所管する省庁に対して行動計画などを提出
現在は、日本に在留資格がある外国人を除き、公益性がある場合などの「特段の事情」がなければ新規入国ができないのが原則です。
これにより、留学生は2年近く入国することができず、企業のビジネス往来も止まっている状態です。
また、新規入国の際には、受入れ先の企業などが活動計画書や誓約書などの書類を提出する仕組みを導入しており、これを所管する省庁が事前審査する形をとっていました。
この制度は手続きが煩雑で企業や学校、経済界などから不満の声が多くありました。
日本は各国にならって、これらの規制を「段階的に緩和していく」ことを決めています。
2.今後の日本の水際対策
では、具体的にはどのような緩和が行われるのでしょうか。
まずは、2月中に行われる予定である先行緩和について次の2つが検討されています。
①ビジネスでの短期出張や赴任が認められる
②卒業が危ぶまれる私費留学生の入国が可能になる
ビジネス目的は、短期の出張や日本への赴任が認められ、研究者や技術者、公益事業に関わる人が優先されます。
留学生に関しては、対面授業を受けないと卒業できない私費留学生らが優先されて入国できるようになります。
これらの新規入国は、2月中に1日1000人以上から始め、順次拡大されていく予定です。
また、3月以降に検討されている緩和策は以下の4つです。
①外国人の新規入国の原則停止を解除
②外国人の受入れ機関に求める書類の提出、審査を撤廃又は手続きを簡単に
③入国者総数は5000人に引き上げ
④ワクチン3回目接種などを条件に待機期間を短縮(3日以下)又は撤廃
①の新規入国の制限は、3月1日で全面解除が予定されています。
②の事前審査の制度については、待機期間を短縮するために導入した制度であり、これから待機期間をさらに短縮又は撤廃するのであれば不要になります。
また、行動計画などの届出先を電子申請システムにより一元化することで提出する手間が省かれることになります。
さらに、ビジネス目的であれば、受入れ企業などの法人番号や元にいた国など基礎的な情報を示せば手続きを踏めるようになる予定です。
③の入国者総数の引き上げは注目が集まるところだと思います。
今回の規制を導入する前の昨年11月は、観光客を除いた5000人が上限でしたが、その水準に戻される動きがあります。
引き上げる人数の幅は、空港の検疫体制のキャパシティーにより決まってくるとされており、5000人まで引き上げることは十分可能であるとの見込みです。
3.世界各国の規制緩和
人流を止め続けることはビジネスや観光への影響も大きいと、世界各国で入国規制の緩和などが行われています。
ブースター接種が進んでいる欧州では、感染者数よりも重症者の数が重視されています。
現在行われている各国の規制緩和状況をみていきましょう。
イギリス
・2月11日から、ワクチンを2回接種した人についてはイングランド地方に入国する際に求めていた検査を不要とし、隔離を撤廃
・早ければ2月中に感染者の隔離義務を撤廃
スウェーデン
・2月9日から国内での規制をほぼ全廃
・無料のコロナ検査を打ち切り、事実上の終息宣言
フランス
・3月末か4月にはワクチン接種証明の提示義務を撤廃
イタリア
・2月1日からEUなどから入国する際の検査の陰性証明を撤廃
タイ
・2月1日からワクチン接種完了などを条件に入国時の隔離義務を免除
フィリピン
・2月10日からワクチン接種を条件に隔離なしの入国を認める
4.まとめ
今回の規制緩和は、国内での感染者数が最多になるなど、外国人の入国のみを制限する意味が薄れ、各政党からも緩和論が広がったことから踏み出されたものだと思われます。
また、WHOも経済的・社会的な負担が大きいとして、渡航制限の緩和や撤廃を各国に求めています。
留学や技能実習などで在留資格の事前認定を受けながら来日ができていない外国人は昨年10月時点で37万人いました。
今回入国者総数を引き上げることで少しずつ待機人数を減らすことを期待します。
しかし、入国者総数を拡大するだけでは実効性は担保されません。
入国に必要な手続きの緩和を進めることも必須になってくるでしょう。
新型コロナはもはや、パンデミックからエンデミックに移行しつつあるのではないでしょうか。
具体的な緩和措置は、国内外の感染状況を踏まえて決定されていくようですが、一日でも早く規制緩和が行われ、入国できない外国人が日本に入ってこられるよう願っています。
そのためにも引き続き一人一人が感染対策を徹底していけるといいですね。