特定技能ではたらくことを考えている方へ向けてしっかり解説!

特定技能(指定された熟練労働者)で働きたい外国人の方へ

特定技能(指定された熟練労働者)とは、人手がたりない産業分野ではたらいてもらいたいという思いから作られた就労ビザです。

18さい以上からはたらくことができ、「特定技能1号」と「特定技能2号」に分かれています。

2号は1号からのステップアップのため、まだ2号ではたらく外国人はいません。

現在(げんざい)は、1号で一番長く日本にいられる期間は5年間です。

しかし、2022年度からは14分野(ぶんや)ぜんぶが2号へ移行することができるようになり、事実上(じじつじょう)きげんなしではたらくことができるようになる予定です。

10年いられることになれば、永住権(えいじゅうけん)も申請(しんせい)することができるようになります。

今回は、はたらくときにぜひ考えてみてほしい、「特定技能」ではたらく方法を解説(かいせつ)していきたいと思います。

 

目次

1.はたらく仕事(14分野)の内容

2.  会社ではたらくまでの流れ

3.仕事ごとのスキル能力テストについて

4.必要な書類

5.まとめ

 

1.はたらく仕事(14分野)の内容

①介護

高齢者や身体に障害のある人たちのサポートを行います。その人たちが自立して自分らしく暮らす手伝いをします。

たとえば、食事やおふろ、トイレの手伝いなどの身体的(しんたいてき)サポートや、一緒に楽しめる季節のイベントなどのレクリエーションを考えたりする仕事です。

 

②建物の清掃管理

ビルの中をそうじするビルクリーニングの仕事です。

床だけでなく、かべや窓ガラスなどをきれいにし、さまざまなそうじ道具の使い方を身につけている必要があります。

 

③建設業

家やビルなどのたてものを作る仕事です。

この中でも18の仕事に分かれていて、コンクリート圧送やトンネル作り、屋根をおおう仕事、床やかべを作る内装仕上(ないそうしあげ)などの種類があります。

この建設業は、特定技能2号にもそのままいける分野です。

 

④機械部品・ツーリング産業

金属などを加工(かこう)して、部品などのものを作る仕事です。

この中でも13の仕事に分かれていて、金属をとかしたり、たたいたり、形を変えていくことが基本的な仕事内容です。

 

⑤産業機械産業

金属やプラスチックなどを加工(かこう)して、部品などのものを作る仕事です。

この中でも18の仕事に分かれていて、金属の変形や電子部品、電子機器の製造、塗装や溶接などを行います。

 

⑥電気・電子・情報産業

電気・電子機器やその部品などのものを作る仕事です。

この中でも13の仕事に分かれていて、金属を加工(かこう)する機械加工や金属プレス加工、電子機器組立などがあります。

 

⑦造船・造船機械産業

船を作る仕事です。溶接、塗装、鉄工、仕上げ、機械加工、電気機器組立ての6つの仕事にわかれています。

これはそのまま2号にいくことができます。

 

⑧自動車修理・保守

自動車をてんけん、せいびする仕事です。

定期点検整備業務(ていきてんけんせいびぎょうむ)と分解整備業務(ぶんかいせいびぎょうむ)の2つにわかれています。

定期点検整備業務は、お客さまの車の法定点検を行います。

分解整備業務は、じゅうよう部品を取り外す整備業務や改造(かいぞう)の業務を行います。

 

⑨航空産業

飛行機がいつでも安全に飛べるようにする仕事です。

空港グランドハンドリング業務と航空機整備業務(こうくうきせいびぎょうむ)の2つに分けられます。

空港グランドハンドリング業務は、飛行機の地上走行支援(ちじょうそうこうしえん)や手荷物、貨物を運ぶ、飛行機のそうじなどを行います。

航空機整備業務は、主に飛行機の整備を行います。

 

⑩宿泊業

ホテルや旅館で受付や接客(せっきゃく)をする仕事です。

フロント業務、企画広報(きかくこうほう)業務、接客業務、レストランサービス業務の4つに分かれています。

このうちの企画広報業務では、お客さまに楽しんでもらうための企画や、ホテルのことを知ってもらうための活動を行ったりします。

 

⑪農業産業

野菜などをそだてて収穫(しゅうかく)したり、豚や牛、にわとりなどの動物をそだてる仕事です。

耕種農業(こうしゅのうぎょう)と畜産農業(ちくさんのうぎょう)に分かれています。

耕種農業は、米や野菜、くだものなどのさいばいの管理から収穫、選別、出荷(しゅっか)までを行います。

畜産農業は、動物をそだてて子牛、ひな、馬の生産、乳、肉、たまご、はちみつなどの生産を行います。

 

⑫水産養殖業

魚介類(ぎょかいるい)をとったりそだてたりする仕事です。

魚介類をとる漁業(ぎょぎょう)と、魚や貝、藻類(そうるい)をそだてる養殖業(ようしょくぎょう)に分かれています。

安全衛生(あんぜんえいせい)のかくほを行うことが大切です。

 

⑬食品・飲料製造業

安全でおいしい食べ物を作る仕事です。

主な業務は、飲食料品製造業(いんしょくりょうひんせいぞうぎょう)ぜんぱんの製造、加工(かこう)、安全衛生の管理です。

 

⑭フードサービス産業

レストランや食堂で調理や接客(せっきゃく)をする仕事です。

主な仕事は、外食業ぜんぱんの飲食物調理業務(いんしょくぶつちょうりぎょうむ)、接客業務、店舗管理業務(てんぽかんりぎょうむ)の3つです。

飲食物調理業務では、お客さまに出す料理や飲み物を作ります。

接客業務では、お客さまの注文をきいたり、料理をはこんだりします。

店舗管理業務では、お店の開け閉め、そうじ、レジの管理をしたりします。

 

2.会社ではたらくまでの流れ

【日本にいる技能実習生(2号)(同じ会社ではたらく)】

①  在留資格変更許可申請書を出入国管理局へていしゅつする

②  そのままの会社ではたらく

 

【日本にいる技能実習生(2号)(ちがう会社ではたらく)】

①  会社とけいやくを結ぶ

②  在留資格変更許可申請書を出入国管理局へていしゅつする

③  新しい会社ではたらく

(実習とちがう分野ではたらくためには日本語テストとスキル能力テストに合格する必要があります)

 

【その他(留学生や外国にいる方)】

①  日本語テストとスキル能力テストに合格する

(テクニカルインターントレーニング2号を良好に修了した人はテストを受ける必要はありません)

②  会社とけいやくを結ぶ

③  在留資格変更許可申請書か、在留資格認定証明書交付申請書を出入国管理局へていしゅつする

④  会社ではたらく

 

会社とけいやくするためには…

会社とけいやくを結ぶためには、就職面接をしてそれに合格しなければいけません。

もしも日本にいない場合でも、就職会社などを通して直接面接を行うことができます。

また、日本にいれば、ハローワークが職業紹介サービスを行っているので、仕事をさがしている場合にはハローワークに問い合わせてみるといいでしょう。

 

3.仕事ごとのスキル能力テストについて

この特定活動の在留資格ではたらくためには、基本的に日本語テストスキル能力テストに合格する必要があります。

(テクニカルインターントレーニング2号を良好に修了している場合は必要ありません)

日本語テストは、「JFT-Basic」か「JLPT」のどちらかを受けてN4以上に合格しなければいけません。

また、これらのテストを受けるためにはお金がかかり、受けるためには試験を行っている政府機関(せいふきかん)のウェブサイトをかくにんして、必要な手続きを行います。

日本でテストを受けることができる人

在留資格をもって日本にいる外国人(短期滞在ビザでも〇)

 

それぞれのテストのくわしいことは、出入国在留管理庁のHPにのっています。

↓ いつも新しい情報を見られるようにこまめにチェックすることをおすすめします。

試験関係 | 出入国在留管理庁

2022年1~3月の現在発表されている試験日程はこちら

 

また、インターネットでどんな問題が出るのかをチェックすることができます。

下に問題やそのテキストを紹介するのでさんこうにしてみてください。

 

介護のテキスト

 

ビルクリーニング業の筆記テスト問題

ビルクリーニング業の実技テスト問題

 

素形材産業/産業機械製造業/電気・電子情報関連産業のテスト問題

 

建設業のテキストと問題

 

造船・舶用業のテスト問題

溶接

塗装

鉄工

仕上げ

機械加工

電気機器組立て

 

自動車整備業の筆記テスト問題

自動車整備業の実技テスト問題

 

航空業のテスト問題

航空業のテキスト

 

宿泊業のテスト問題

 

農業のテキストと問題

 

漁業のテキスト

 

飲食料品製造業のテキスト

 

外食業のテキスト

衛生管理

飲食物調理

接客全般

 

4.必要な書類

特定技能の在留資格をとるためには、以下の書類を用意する必要があります。

①  申請書(しんせいしょ)

②  履歴書(りれきしょ)

③  健康診断レポート

④  税務証明書と納税証明書

※役所(やくしょ)でもらえます。

⑤  源泉徴収税伝票

※会社でもらえます。

⑥  国民健康保険証のうつし

⑦  国民健康保険の支払い証明

※役所(やくしょ)でもらえます。

⑧  テストに合格した書類

 

この他にも、会社が用意する書類もたくさんあるので申請をする前に、会社の人に相談しましょう。

 

5.まとめ

特定技能をとって日本ではたらく流れをざっとわかっていただけたでしょうか。

それぞれ、はたらきたい分野によって受けるテストもちがいます。

しっかりとテストの日程なども調べて申請の準備をするようにしましょう。

 

また、申請するときには必ず会社の人と相談をしながら進めるようにしてください。

1号ではたらく場合には、会社から10のサポートを受けることができます。そのサポートについても聞いておくと良いと思います。

わからない、手続きがむずかしいと感じたらぜひご相談ください。

 

特定技能1号2号の制度についての詳しくはこちら

 

 

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